日本語のメールと英語のメールの大きな違いは、文章の長さだろう。日本語では時候のあいさつなど前置きが長く、ポイントにたどり着くまで時間がかかる。しかし、英語では、名前を書いてすぐに、用件だけ書く感じで割と短い。
ビジネスシーンでのメールは、特にその傾向が強くなるようだ。相手に時間を取らせないことも気づかいの一つになる。
ただ、書き方はダイレクトではなく、少し柔らかく、命令調でなくリクエストにすること。英語ではよりフランクに、ダイレクトに尋ねたほうがいい、というのは日本人に多い思いこみで、間違いなのだ。
英語に敬語はない、と言うのが日本人の最大の誤解だろう。見てすぐに敬語だとわかる言葉がないのでそう思いがちですが、表現次第で、英文メールはいくらでも丁寧になる、ただPleaseをつけるだけでは命令調になってしまうので、Would you~のように、質問やリクエスト形式の表現にしたほうが丁寧になる。
ジョークやユーモアを加えたほうがいいというのも、よくある日本人特有の誤解だ。人間関係をある程度築いて、信頼する仲になっているのであればジョークもいいが、最初からファーストネームで呼んだり、ジョークを加えると、失礼に感じられてしまうことが多い。アメリカ人にアメリカンジョークと言っても通じないのと同じことだ。
TPOを考えることが大切だ。英語にも丁寧さのレベルがあるので、受信メールの中から気が利いた言い回しをストックしておいて、テンプレート化しておくと便利だ。
文章全体が丁寧すぎると、かえって冷たい印象になってしまうので、少しレベルを上げたり下げたりしたり、機械的すぎない柔らかい感じに格と自然な英語になるだろう。
|