シャドーイングによるイメージトレーニング
聴く訓練をしていると、不思議なことに特別な訓練をしなくても片言で話せるようになります。ダイアログの音声を何度も聴いているうちに、そのフレーズが自然と頭に浮かぶようになるからです。
そしてカタカナへの置き換えをしないで記憶することで、ことさら発音について意識をしていなくても、それなりに正しい発音が身につくものです。あとは、実際に記憶していた音声を口にだすだけなのですが、ちょっと口慣らしをしておかないと、実際の場面でドモってしまうかもしれませんね。
口慣らしという意味でシャドーイングという訓練をすることをお勧めします。シャドーイングとは通訳の訓練にも使われている訓練方法です。音声を流していてその少し後から、同じ音を口で真似していくと言う方法です。
特にこれを大きな声でやろうとすればするほど脳に負担がかかってくるので、つぶやく程度でいいかと思います。ただ慣れてくるとマスクをしていればヘッドフォンで音声を聴きながらどこでも練習ができるのでスキマ時間を利用するときには便利です。
さらに、シャドーイングは音声教材と同じスピードで話すことが強制されてしまうので、自然とネイティブなみのスピードとアクセント、イントネーションを身につけることができます。ただし完璧にシャドーイングできるようになろうとして力をいれないでください。それは疲れます。
気軽にできるだけ肩の力を抜いてやりましょう。そんなので本本当に話せるようになるのか?と思うかもしれませんね。でも大丈夫です。ちゃんと話せるようになるものなのです。世の中には、汗をかくような努力をしなくてもやり方さえ間違わなければマスターできる技術もあるのです。
リピーティングは準備運動程度で
シャドーイングに対して、一文の音声が流れた後に、一旦音声機器を一時停止させて、自分が同じ文章を話すという訓練の仕方をリピーティングと言います。NHKのラジオ講座などで、おなじみの方法です。シャドーイングよりも、正確に自分の発声に対するフィードバックができる分、ノーマルスピードを無視してしまう傾向があります。リピーティングはシャドーイングの準備体操くらいに思ってあまり力をいれないようにした方がいいと思います。
必要フレーズだけを覚えるW5H1
海外旅行で自分から話すシーンを究極的に煮詰めていくと以下のフレーズに集約できると思います。
What なに(これは何ですか?)
When いつ(コンサートはいつですか?)
Where どこ(トイレはどこですか?)
Who だれ(彼はだれですか?)
Why なぜ(なぜ通れないのですか?)
How どうやって(駅まではどうやって行きますか?/これはいくらですか?))
これら5つの言葉にあたる疑問詞は頭にいれておくといいでしょう。旅行では聞かれるより、聞く方が多いでしょうから。これに「すみません」「ありがとう」「こんにちは」が対象言語で言えれば大丈夫と言ってしまうと、ちょっと乱暴すぎるかもしれませんが。ちなみに業務出張で海外にでるときは、これに「領収書ください」を付け加えれば完璧です。
バックアップ機能のための英語
日本語は基本的に日本国内でしか通じません。そして海外で日本語が通じるところはそれほど多くありません。せいぜいアジアの日本語サービスがあるところだけでしょう。しかし、その国の言語が話せない状態でも英語ができるとかなり活動範囲が広くなります。
それだけ世界中では英語が話されていて、空港と大都市部のホテルやレストラン、観光地などでは英語が比較的通じます。だから英語をバックアップとして英語以外の言語を学ぶ場合でも、旅行英語もちょっとかじっておいた方がいいかもしれません。旅行英会話のおすすめテキストはこちらです。
●海外旅行ひとこと英会話相手の英語がスグわかるCD-BOOK 藤田英時著 主婦の友インフォス情報社
●ゼロからはじめる英会話 山田暢彦著 永岡書店
●海外旅行でよく使う順ひと言会話 M・バーダマン、倫子バーダマン共著 中経出版
●すぐに使えるトラベル英会話 マルセル・ヴァンアメルズフォート、前田道代、ランゲージリサーチアソシエイツ共著 UNI-COM出版
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